しびれ
しびれとは、手足や顔など体の一部がピリピリしたり、ジンジンしたり、感覚が鈍くなったりする症状です。一時的なものから、長期間続くものまで様々です。しびれは、日常生活に支障をきたすだけでなく、深刻な病気が隠れているサインである場合もあります。
しびれの原因
しびれの原因は様々ですが、主に以下の4つに分類されます。
- 脳や脊髄の障害:脳卒中や脳腫瘍、脊髄腫瘍などの脳や脊髄の障害によって、感覚を司る神経が圧迫されたり、損傷されたりすることが原因でしびれが起こります。
- 末梢神経の障害:糖尿病やアルコール多飲、ビタミンB12欠乏症などの病気によって、末梢神経が障害されることが原因でしびれが起こります。また、正中神経圧迫症候群や手根管症候群などのように、神経が圧迫されることによっても起こります。
- 血管の障害:動脈硬化や糖尿病などの病気によって、血管が狭くなったり、詰まったりすることが原因で、末梢神経への血流が阻害されることが原因でしびれが起こります。
- 心因性:ストレスや不安、過労などによって、心因性のしびれが起こることもあります。
しびれが引き起こされる病気
上記の原因によって引き起こされる具体的な病気としては、以下のようなものがあります。
- 脳卒中:脳の血管が詰まったり、破れたりすることによって起こる病気です。片側の手足の麻痺やしびれ、言語障害、歩行障害などの症状が現れます。
- 脳腫瘍:脳にできる腫瘍です。頭痛やしびれ、吐き気、嘔吐などの症状が現れます。
- 脊髄腫瘍:脊髄にできる腫瘍です。手足の麻痺やしびれ、歩行障害、排尿・排便障害などの症状が現れます。
- 糖尿病:血糖値が高い状態が長期間続く病気です。末梢神経障害によるしびれや痛み、足の壊死などの症状が現れます。
- アルコール多飲:大量のアルコールを長期間摂取することによって起こる病気です。末梢神経障害によるしびれや痛み、脱力などの症状が現れます。
- ビタミンB12欠乏症:ビタミンB12が不足することによって起こる病気です。末梢神経障害によるしびれや痛み、めまい、認知機能障害などの症状が現れます。
- 正中神経圧迫症候群:手首の正中神経が圧迫されることによって起こる病気です。手のひらや親指、人差し指、中指にしびれや痛み、筋力低下などの症状が現れます。
- 手根管症候群:手首にある手根管というトンネル内の正中神経が圧迫されることによって起こる病気です。手のひらや親指、人差し指、中指にしびれや痛み、筋力低下などの症状が現れます。
- 閉塞性動脈硬化症:動脈硬化によって血管が狭くなったり、詰まったりする病気です。歩行時の足の痛みやしびれ、冷感、脱力などの症状が現れます。
しびれの処置や治療法
しびれの治療法は、原因によって異なります。
- 脳や脊髄の障害:脳卒中の場合は、薬物療法や手術療法、リハビリテーション療法などが行われます。脳腫瘍や脊髄腫瘍の場合は、手術療法や放射線療法、化学療法などが行われます。
- 末梢神経の障害:糖尿病などの場合は、血糖値をコントロールすることが重要です。また、痛みやしびれに対しては、薬物療法や神経ブロック療法などが行われます。正中神経圧迫症候群や手根管症候群などの場合は、装具療法や手術療法などが行われます。
- 血管の障害:閉塞性動脈硬化症の場合は、生活習慣の改善や薬物療法、手術療法などが行われます。
- 心因性:ストレスや不安、過労などが原因の場合は、生活習慣の改善やカウンセリング、薬物療法などが行われます。
しびれについてのまとめ
しびれは、様々な原因によって起こる症状です。一時的なものもありますが、中には深刻な病気が隠れている場合もあります。しびれを感じたら、早めに医療機関を受診することが大切です。