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糖尿病性神経障害

糖尿病は、血糖値が高い状態が続く病気です。血糖値が高い状態が続くと、全身の血管や神経に様々なダメージを与えてしまいます。その中でも、糖尿病性神経障害は、糖尿病の三大合併症の一つとして深刻な後遺症を引き起こす可能性があります。
糖尿病性神経障害は、糖尿病によって引き起こされる様々な神経障害の総称です。高血糖状態が長期間続くと、神経の構造や機能に異常が生じ、様々な症状が現れます。主に、末梢神経と呼ばれる、手足の先端や内臓などにある神経に障害が起こりやすいとされます。

糖尿病性神経障害の症状

糖尿病性神経障害の症状は、障害を受ける神経の種類によって様々です。主な症状は以下の通りです。

  • 感覚障害:しびれ、痛み、感覚麻痺など
  • 運動障害:筋力低下、歩行障害、ふらつきなど
  • 自律神経障害:便秘、下痢、立ちくらみ、頻尿、尿閉、勃起障害、発汗異常、有痛性筋痙攣(こむらがえり)など

これらの症状は、日常生活に支障をきたすだけでなく、場合によっては命に関わることもあります。

糖尿病性神経障害の原因

糖尿病性神経障害の具体的な原因は完全には解明されていませんが、主に以下の3つのメカニズムが関与していると考えられています。

  1. 高血糖による神経への直接的なダメージ:高血糖状態が長く続くと、神経細胞が傷つき、機能が低下します。
  2. 微小血管障害:糖尿病になると、全身の微小血管が障害を受け、神経への血流が悪くなります。
  3. 神経炎症:高血糖や酸素不足によって、神経周囲に炎症が起こります。

糖尿病性神経障害の病気の種類

糖尿病性神経障害は、障害を受ける神経の種類によって、大きく以下の3つに分類されます。

  1. 多発性神経障害:最も一般的なタイプで、手足の先端から対称性に症状が現れます。
  2. 単神経障害:特定の一本の神経が障害を受け、症状が現れます。
  3. 自律神経障害:内臓を支配する自律神経が障害を受け、様々な症状が現れます。

糖尿病性神経障害の治療法

糖尿病性神経障害の根本的な治療法は、血糖値を良好な状態にコントロールすることです。血糖値をコントロールすることで、神経の更なる悪化を予防し、症状の改善も期待できます。

血糖値コントロールに加え、症状を緩和するための治療法も様々あります。主な治療法は以下の通りです。

  • 薬物療法:痛みやしびれなどの症状を緩和する薬
  • 理学療法:筋力低下や歩行障害などの症状を改善する運動
  • 神経ブロック療法:強い痛みを伴う場合に行う神経へのブロック注射
  • 手術療法:薬物療法や理学療法で改善が見られない場合に行う手術

糖尿病性神経障害の予防

糖尿病性神経障害は、早期発見・早期治療が重要です。糖尿病と診断されたら、定期的に神経の検査を受け、少しでも症状を感じたら早めに医療機関を受診しましょう。
また、血糖値を良好な状態にコントロールすることが、糖尿病性神経障害の予防に最も効果的です。そのためには、食事療法や運動療法を適切に行うことが大切です。

糖尿病性神経障害についてのまとめ

糖尿病性神経障害は、糖尿病の三大合併症の一つとして、全身性に様々な症状を呈し、深刻な後遺症を残す可能性もあります。症状、原因、種類、治療法などを理解し、早期発見・早期治療につなげることが大切です。また、血糖値を良好な状態にコントロールすることで、予防にも努めましょう。

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